総合商社の組織を一言でいうなら、「タコツボ社会」の集合体となるだろう。どの商社も、商品・機能ごとの縦割り組織を採用しており、部門が違えば別の会社のように文化が違う。というよりも、違う会社が同じ看板の下に集まっていると見るべきかもしれない。
商社マンの配属は、運命に左右される。内定後に本人は一応配属希望を聞かれるが、基本的には人事部が各部門と相談し割り振る。
そして新人のとき配属された部門の「背番号」がずっと付いて回ることはよく知られている。鉄鋼なら鉄鋼、穀物なら穀物で、同じ部門内で国内と海外のポストをこなしながら昇進していくのだ。
最近は若いうちに営業部門の中で別の商品を担当させるなど、異動の幅をある程度広げるようになった。それでも部門をまたいで「背番号」を変える異動は例外だ。商社のトップは「10年から15年は最初の部門で修業しないと、商社マンとして使い物にならない」と口をそろえる。この文化が変わることは、将来的にもないだろう。
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら