三菱東京UFJ銀行
「組織の三菱」は周到人事
「優秀で頭の切れる人」「人に仕事を任せることもでき、行内であまり悪口を聞いたことがない」──。4月に三菱東京UFJ銀行(BTMU)頭取に就任する小山田隆副頭取に対する社内外評だ。
小山田氏は企画畑が長く、2005年、東京三菱銀行とUFJ銀行の統合の際は、東京三菱側の実務上のトップとして手腕を発揮した。海外での経験不足を指摘する声もあるが、次期頭取の本命中の本命だった。
BTMUのトップ人事は、4年サイクルが事実上“ルール化”されている。平野信行・現頭取が就任したのも4年前。平野氏は頭取就任2年目から持ち株会社の三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)社長を兼務しており、その例に倣えば、小山田氏も17年からFG社長を兼務することになりそうだ。
そして、小山田氏の次と目されている人物がすでにいる。これはと思う人物に早くから帝王学を学ばせ、周囲から見ても「次はこの人だろう」と思わせるのがBTMU流だ。その人物は、現在リテール部門を統括する柳井隆博常務。これまでリテール企画部長や企画部長、シンジケーション部などの担当役員を歴任してきた。グループ全体の動きを把握できる数少ない人材といわれる。
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