有料会員限定

マイナス金利の気になる効き目 識者に聞く日銀政策の効果

印刷
A
A
いけお・かずひと●1953年生まれ。75年に京都大学経済学部卒業。経済学博士。京都大学助教授などを経て95年から現職。著書に『現代の金融入門【新版】』など。

特集「追い込まれる銀行」の他の記事を読む

日本銀行が導入を決めたマイナス金利政策は、金融機関の収益に与える影響を限定的にしたり、短期金融市場の取引も維持できるようにしたりするなど、一つの戦術としてはよく考えられている。

だが、根本の金融政策の立て付けは限界を来している。黒田東彦総裁の就任後、2013年4月から始まった金融緩和は短期決戦を想定したものだった。大量の国債購入で中央銀行のやる気を見せつけ、企業や家計のマインドをデフレ期待からインフレ期待へ一挙に転換させるのが狙いだった。当時、総裁は「戦力の逐次投入をせず、現時点で必要な政策をすべて講じた」と述べていた。人々の期待が一気に変化するのであれば、半年から1年の間に起こるはずだが、実際はそうなっていない。

結局、2年間で物価上昇率2%を達成するもくろみは実現できておらず、短期決戦だったはずが持久戦の様相を呈している。大きな戦略が行き詰まる中、戦術だけでカバーするのには限界がある。今年1月の金融政策決定会合は、政策の枠組みを見直すチャンスだった。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
トヨタが新型クラウンから始める販売改革の衝撃
トヨタが新型クラウンから始める販売改革の衝撃
平気で「サラダ」を食べる人が知らない超残念な真実
平気で「サラダ」を食べる人が知らない超残念な真実
任天堂Switchが「6年目でもまだまだ売れる」根拠
任天堂Switchが「6年目でもまだまだ売れる」根拠
宅配ドライバー「多重下請け」で疲弊する深刻問題
宅配ドライバー「多重下請け」で疲弊する深刻問題
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内