人生最大の買い物ともいえる住宅購入──。夢のマイホーム取得という高揚感がある一方、年収の何倍ものローンを組むことに緊張感を持った方も少なくないだろう。ところが、ひとたびローンを組んでしまうと銀行口座からの自動引き落としになるため、返済がすっかり日常化してしまい、元金とともに多額の利息を支払っている感覚を持ちにくくなるのが実情だ。
日本銀行のマイナス金利政策を受けて、もともと低かった住宅ローンの金利が一段と下落している。通常、住宅ローンは借入金額が大きく借入期間も長いことから、現在の超低金利を活用すれば大きな家計の改善効果を得られるケースがある。そこで今回、借り換えによる返済削減額を簡単に計算できるシミュレーションを作成してみた。
借り換えの諸経費もきちんと勘案する
計算するうえで必要な数字は、自分が組んでいる住宅ローンの返済期間、借入金利、残高の三つだけだ。
図表の例に示したように、現在の金利が2.75%、残りの返済期間29年のローンを、金利1.50%のローンに借り換えた場合、借入金残高1000万円当たりの年間返済額は7万5327円。それと現在のローン残高(例は2870万円)、返済期間を用いて簡単な数式に当てはめると、約627万円も返済額を削減することができるとわかる。
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