マイナス金利政策を受けた市場金利の低下から、生命保険会社で代表的な貯蓄性商品である「一時払い終身保険」の保険料を引き上げる動きが相次いでいる。
一時払い終身は生涯にわたって死亡保障が続く保険であり、契約時に一括して保険料を支払う。一定の期間が経過すると、解約しても払い込んだ保険料を上回る返戻金が得られるため、貯蓄目的の加入が多い。保険会社は集めた保険料を主に超長期の国債で運用する。ところが、1月に日本銀行がマイナス金利政策を決定、国債金利がいっそう低下し、これまで契約者に約束していた利回り(予定利率)の確保が難しくなっていた。
大手4社では、第一生命保険、明治安田生命保険、住友生命保険の3社がそろって3月の新契約分から一時払い終身の予定利率を引き下げた。同じ保険料を払い込んでも受け取る保険金額が減るため、実質的な保険料の値上げとなる。唯一動きのなかった日本生命保険も3月10日、4月以降新たに契約する際の予定利率を0.75%から0.50%に下げると発表。年齢・性別で異なるが、日本生命の場合は平均7%の値上げとなる。
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