安倍晋三首相(自民党総裁)が3月13日に開かれた党大会で、悲願の憲法改正にいっさい触れなかったことについて揣摩(しま)憶測が乱れ飛んでいる。
曰(いわ)く、憲法改正国会発議に慎重姿勢を崩さない公明党(山口那津男代表)への配慮だ。
曰く、衆参同日選挙を嫌う公明党を不必要に刺激しないためだ。
曰く、安倍首相の憲法改正に対する思いは不動であり、参院選の争点にして戦う気持ちに変わりはない。
曰く、マスコミ各社の世論調査でも安倍政権が今やるべきことは経済対策であるとの声が圧倒的である。
事実、安倍首相は党大会の演説で、国民総所得増、雇用増、有効求人倍率増、最低賃金増などさまざま数字を挙げてアベノミクスが奏功していると断じた。
さらに今年の選挙は「自民・公明vs.民主・共産」の対立構図となるとして、野党共闘の成否のカギを握る共産党(志位和夫委員長)に対する危機感を隠さなかった。
それでいて、憲法改正について一言も触れなかったのだ。
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