新たな野党第1党「民進党」が船出した。3月27日、初代代表となった岡田克也氏は記者会見で「代表は衆院選挙、参院選挙、国政選挙に責任を負うというのが私の持論だ」「ダブルになれば、勝つことの意味は政権交代が視野に入ってくる」と述べ、衆院との同日選も予想される夏の参院選で結果を出せなければ辞任する決意を表明、今後、安倍政権との対決姿勢を強調した。
新たな勢力は衆院96人、参院60人、合計156人となる。両党の国会議員がいったん離党して、「民主党」から名前と綱領、規則を変えた「民進党」に参加することで新党の体裁を取り繕っているが、実際は衆参合わせて130人を擁する民主党による維新の党(衆参合計21人)の吸収合併である。再結集という方法はすべて吸収される維新の党のメンツを立てるための「方便」だ。
2012年12月の衆院選で自民、公明両党が政権に復帰して以後、安倍官邸の「1強」状態を許してきた野党勢力がやっと重い腰を上げて、政権を狙う政党作りに取り組み始めたのはとりあえず評価したい。自民党の高村正彦副総裁は「恐れる理由はないが、侮る理由はもっとない。引き締めていきたい」と述べ、一定の警戒感をにじませている。しかし、民進党の前途は極めて多難だ。
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