
アマゾンの根幹を成す物流センター。入出荷だけでなく仕分け業務の拠点にもなっている
「アマゾンはロジスティクス(物流)カンパニーだ」
アマゾンの創業者兼CEOのジェフ・ベゾス氏は、かねてこう公言してきた。
その言葉どおり、アマゾンの経営は物流を最重要視している。物流センターの運営は、外注せずに内製化を貫いている。創業間もない頃は、出荷量が増大するホリデーシーズンになると、社員が総出で全米の物流センターに赴いてピッキング(在庫の選び出し)作業を手伝っていた。2000年ごろまでは、ベゾス氏自身も物流センターでピッキングを手伝っていたという。
すべては消費者へ商品を正確かつ早く届けることが目的だ。ベゾス氏が掲げるロジスティクスカンパニーとしての自負は、地道な取り組みの上に成り立っている。
外部の宅配会社に支払う配送費も相当な額を占める。15年度の売上高1070億ドル(約12兆円)のうち、配送費は115億ドル(約1兆3000億円)だった。売上高に占める配送費の割合は年々高まっており、15年度は初めて10%を突破した(図1)。
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