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AIで「ほんやくコンニャク」が現実になる 松尾豊 東京大学大学院准教授

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まつお・ゆたか●1975年生まれ。97年東京大学工学部卒、2002年同大大学院博士課程修了。産業技術総合研究所や米スタンフォード大学を経て14年から現職。人工知能学会倫理委員長も務める。(撮影:尾形文繁)

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人工知能(AI)は大きな技術革新の時を迎えている。しかも、そのスピードは人々の想像をはるかに超える。今後、人間の仕事にどんなインパクトをもたらすのか。日本のAI研究の第一人者で産業界とのかかわりも深い、東京大学大学院の松尾豊准教授に話を聞いた。

──「AIが仕事を奪う」という議論が盛んになっています。

雇用の話をする前にまず考えるべきなのは、どうすれば日本が国として産業競争力を上げていけるかだ。

人口が減り、市場が縮小する中でパイの奪い合いをしても仕方がない。パイを大きくして、社会制度をうまく設計すれば富の再分配につながる。そのうえで、仕事の質や個人に必要な能力がどう変わっていくのかを議論していくべきだ。

──日進月歩のAI技術は、人の仕事をどこまで変えていく可能性がありますか。

短期的には画像認識の精度が向上したりロボットの運動が進歩したりすることで、警備や監視、さらに農作業の自動化などが進んでいく。ただ、そもそも人手が不足しているので、雇用に大きな影響を及ぼすわけではない。

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