
(撮影:今井康一)
「電機メーカーがIT業界からの大量採用に動いている」 あらゆる機器がセンサーなどを介してつながる「IoT(モノのインターネット)」が広がりつつある(図1)。これに危機感を募らせるのが、製造業だ。
[図1]

そこで製造業は人材を確保すべく動き始めた。関係者によれば、採用市場で冒頭のような話題が出はじめたのは昨年あたりから。数十人規模の人材確保をもくろむ大手もあるのだという。
調査会社の米IHSは、2020年には現在の倍以上、世界で500億個を超えるデバイスがネットとつながると見込む。あらゆる機器から集まるビッグデータをどのように活用し、新たな製品やサービスへと展開するのか。それは多くのメーカーが抱える共通かつ喫緊の課題ともいえる。
IT業界に開いた風穴 開かれた「第3ルート」
だがセンサーや通信、データ分析の技術を既存事業に生かせる人材は社内に乏しく、新卒社員を育成する時間の余裕もない。そこで狙うのが、IT業界で経験を積んできたエンジニアたちというわけだ。「求める条件がそろわなくても、多少は目をつぶって採っている。必要人数の確保が先」。そんな声も漏れ聞こえるほどだ。
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