各社の宣伝合戦がかまびすしい「電力自由化」が4月に始める。これで何が変わるのか。私たちは何に気をつけ、どう電力会社を選べばいいのか解説する。
8兆円争奪戦 攻める新電力と守る大手電力各社
異業種入り乱れた競争が始まった
この4月1日から、家庭や小さな商店が電力会社を自由に選べるようになる。従来、こうした低圧分野(契約電力50キロワット未満)では、消費者は地域ごとに東京電力や関西電力などあらかじめ決められた電力会社と契約を結ぶ必要があった。電力小売り全面自由化によって、4月からは好きな企業に契約を切り替えることができる。
すでに先行する形で1月初めから各社による申し込み受け付けが始まっている。東京急行電鉄系の東急パワーサプライは元日から「電気も初売り」と題した駅頭でのキャンペーン活動を展開。電車内の吊り広告や駅の広告、グループのケーブルテレビ会社による訪問形式での勧奨も功を奏した結果、1月下旬までに1万件以上の申し込みを獲得した。
経済産業省の認可法人である電力広域的運営推進機関(広域機関)の発表によれば、1月29日までに料金プラン切り替えを決めた契約者による切り替え申し込み件数は5万4600件に上っている。そのうち、東電管内が約3万3200件を占めており、出足シェアは東急パワーサプライが3割以上を獲得した格好だ。
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