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新電力の独り勝ちだった入札に東電が復帰 独自取材で判明 自治体入札の最新事情

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東京都庁本庁舎。新電力の丸紅が電力を供給してきた

地方自治体の庁舎などが使用する電力の競争入札で、東京電力が反転攻勢を見せている。

1月28日に実施された千葉県庁本庁舎などの電力入札で、東電がF–Powerなどの新電力3社を抑えて最安値で落札した。同様の動きは神奈川県本庁舎や相模原市役所本庁舎、町田市の小中学校61校の一括入札などでも見られ、いずれも新電力各社から契約をさらっている。

東日本大震災および福島第一原子力発電所の事故以来、東電は官公庁や自治体による電力の競争入札への応札を手控えてきた。その理由について、同社の大亀薫・執行役員カスタマーサービス・カンパニー・バイスプレジデントは「電力供給に余裕のなかったことが原因。その状態は現在も続いている」と説明する。

ところが、昨年秋口から東電の姿勢に変化が見え始めた。「需給面で安定してきたわけではないが、条件が合う場合に、少しずつ入札への復帰を始めている」(大亀氏)。

震災直後の計画停電や、電気料金値上げがあだになり、民間企業の“東電離れ”は深刻化している(→関連記事へ)。東電によれば、2000年3月の電力小売り部分自由化スタート以降、ほかの新電力に奪われた契約は4万8250件、契約電力基準では約880万キロワットに達している(15年9月末現在)。特にここ1~2年は顧客離れが加速。東電が「離脱」と呼ぶその件数は昨年4月以降の半年間で6450件に上り、契約電力は130万キロワットも純減した。

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