有料会員限定

株価は反転上昇か、再び下落か 世界経済総点検 日本は「売り」か

✎ 1〜 ✎ 12 ✎ 13 ✎ 14 ✎ 15
拡大
縮小

新「アベノミクス」の幕が、世界経済の減速とともに上がった。中国景気悪化リスクが招いた、世界同時株安。浮揚しない物価、賃金。行き詰まりを見せる日銀の金融政策。視界不良なマクロ経済を展望する。

(本誌:野村明弘、西澤佑介、長瀧菜摘、宇都宮 徹、許斐健太、渡辺拓未、岡本 享、山田雄大、中村 稔、藤尾明彦)

迫る米利上げ、日銀緩和の判断

株価は反転上昇か、再び下落か

日経平均株価が8カ月ぶりに1万7000円を割り込んだ9月29日。安倍晋三首相の姿は、米国ニューヨークにある経済・金融情報サービス会社・ブルームバーグの本社にあった。

講演で、公表したばかりのアベノミクス第2ステージへの意欲を表明すると、その足で次に向かったのはカルパース(カリフォルニア州職員退職年金基金)など米国を代表する11人の主要機関投資家代表が待つ会議室だ。スピーチではなく、質疑応答形式のクローズドなミーティングが始まった。

それから1時間強。ここでも安倍はいつもどおり能弁だった。

「新アベノミクスは具体的な中身がわからない」「日本のコーポレートガバナンス(企業統治)改革は進んでいるのか」「人口減少にどう対応するのか」といった質問が矢継ぎ早に飛ぶ。日本がすでにやり始めていることも海外では理解されていないことを知ると、安倍は猛烈に反論。

最後は「皆さんもちゃんと日本のスチュワードシップコード(機関投資家向け行動原則)に署名してくださいね」と笑顔で締めくくった。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
伊藤忠が「8時前出社」導入で出生率急上昇のナゼ
伊藤忠が「8時前出社」導入で出生率急上昇のナゼ
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内