「ババア元気か」──。初対面の人に言おうものなら烈火のごとく怒られそうな憎まれ口も、この人なら許されてしまう。
毒蝮三太夫さん、79歳。パーソナリティを務める生放送番組「ミュージックプレゼント」(TBSラジオ)は今年47年目を迎える。月曜から金曜まで毎日、お年寄りなどが集まる商店や銭湯などに出掛けていき、会話を楽しみ笑い合う。
8月上旬、毒蝮さんは東京・江戸川区内の商店街に姿を現した。最高気温37度を記録したこの日、中継場所となった10坪ほどの洋品店は30人近い高齢者で満員だ。
下駄の音をカラコロ響かせながら「マムちゃん」が登場すると大歓声と拍手が湧き起こる。いきなり毒蝮さんの頭をくしゃくしゃと触り始める人もいれば、勝手に話しかける人もいる。「ババア触るな、毛が抜けるぞ!」「うるせえババアだなあ」「何だよ、タニシのような顔しやがって!」。毒舌が炸裂するたび、「待ってました」とばかりに笑いの渦が巻き起こる。言われた本人もうれしそうだ。
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