重要イベントが集中する時期は、相場の転機となりやすいので注意が必要である。何らかのきっかけで相場の上昇・下落が加速、あるいは反転し、買い方、売り方ともに相場攻略の剣が峰を迎えることになりやすい。今年は6月が「決戦の月」となるだろう。
米利上げ観測再燃とOPEC総会に注目
ヘッジファンドなど海外勢の中間決算月である6月はもともとフシ目の月。米国には「Sell in May(セル・イン・メイ)」つまり「5月に売り抜けろ」というアノマリーがある。その余波で日本株も5~6月に相場が変調しやすく、2013年は5月に高値をつけて6月まで大きく下落。昨年は年初からの相場調整が5月で一巡し、6月から上昇を再開した(図表1)。
今年6月の重要イベントで特に注目されるのは、米国が利上げに踏み切るかどうか。16~17日開催のFOMC(米国連邦公開市場委員会)で利上げ決定という観測は後退しているが、そのシナリオがなくなったわけではない。今後発表される経済統計次第では、再浮上する可能性もある。利上げ観測が高まれば、世界的なリスクマネーの急縮小から米国株の波乱を招くことが警戒されている。逆に、日本株の相対的な魅力が見直される可能性もある。
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