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投資のプロにも刺さったあのシーン 藤野英人 レオス・キャピタルワークスCIO

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『インベスターZ』を投資のプロはどう読み解くのか。独立系投資運用会社、レオス・キャピタルワークスの最高投資責任者(CIO)、藤野英人氏に聞いた。

藤野英人 レオス・キャピタルワークス CIO(撮影:今 祥雄)

マーケットは矛盾に満ちている

ここに描かれている内容は投資の世界では常識的なものばかり。実はこうした投資の常識は投資関連本にほとんど書かれていないので、個人投資家が読めば発見が多いはずだ。

たとえば、財前が最初に「売り」の大切さを学ぶ場面がある。彼が手にしたようなビギナーズラックは、投資家にはつきもの。投資の神様は始めたばかりの人に降りてくるが、二度目はない。最初は目が澄んでいるから幸運が手に入る。大事なのはその後だ。小さな成功を自分の実力だと勘違いしないよう、欲をコントロールすることが必要になる。

個人投資家の多くは買った価格にこだわるが、それは自分の事情にすぎない。あるセミナーで、保有している塩漬け株をどうしたらいいかと相談を受けた。「今おカネがあったら、その銘柄を買いますか」と質問したところ、「買いません」と。それを聞いて私は「だったら売りですよ」と答えた。大切なのは買値ではなく時価で考えることだ。

マーケットは人間の動きそのもので、矛盾に満ちている。潔癖すぎる人や、人間に対する理解が乏しい人は投資家に向いていない。そうしたマーケットの本質についてもしっかり描いている。キャプテンが、投資を勉強しろ、しかし、投資は勉強できない。この矛盾を解明しろと命じる(下)。

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