企業への税務調査はどう行われているのか。上場企業3社の経理部長と大手銀行の支店長に、それぞれの実体験を語ってもらった。
A氏:製造業
B氏:サービス業
C氏:小売業
D氏:大手銀行支店長
──税務調査が入るのはどんなタイミングですか。
A 2~3年に一度、税務調査が来る。調査期間は大体1カ月。平均的な質問数は100項目ぐらいかな。そのうち見解が違ったり、調査に時間がかかる項目を20~30挙げて、ホワイトボードに書き出し、解決すると消していく。
C うちには一時、10年ぐらい来ない時期があった。久々に調査があったのが5年ほど前。新しい統括官が「これまで行っていない企業を集中的に回れ」と大号令をかけたみたい。それから2年後にも来たけど、ちょうど決算業務をしているタイミングで、前年度の決算について調査に来た。1年も前の話を、よりによってこんな忙しい時期にと思ったけど……。当局はノルマに追われていたようだった。
──どんな質問が多いですか。
B 古典的だけど、固定資産に関するものが多い。資産に計上すべきか、費用に入れるべきかの判断。あと、本来は来期の費用を当期に計上しているという、いわゆる期ズレの問題は必ず指摘される。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら