イムラ封筒が好調、デジタル時代にナゼ? 売り上げ増加で3期連続の増益が確実

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国勢調査が追い風?

ちなみに、官公庁などを中心とする消費増税前の駆け込み需要については、4月以降の反動減もあったが、「差し引きではプラス」(イムラ封筒)という。前期、今期と特需が相次いだ同社にとって、来期以降も”特需頼み”が続く状況は変わらない。封筒需要は下げ止まったとはいえ、拡大は見込めないからだ。

事業環境の好転が期待しにくいこともあり、業績悪化時に行った賞与削減について、削減幅を縮小しつつも継続している。幸い、来年は5年に1度の国勢調査が予定されており、これに伴う特需があれば15年度の業績のプラス要因となりそうだ。

軽包装材の一つとして扱っている封筒用エアークッション(写真はイムラ封筒のホームページより)

市場規模が横ばいにとどまる中、イムラ封筒としては今後もこうした特需を着実に取り込みつつ、封筒の技術を生かした包装資材に参入するなど、周辺分野の開拓にも力を入れている。

だが、持続的な成長が見込める周辺分野は、そう簡単に見当たるものではない。当然ながら、追い風も願えば吹くものではない。詰まるところ、強みである技術力やオーダーメイド需要に応える少量多品種への対応力などを武器に、現在20%強の市場シェアを地道に引き上げていくのが最善策といえそうだ。

柿沼 茂喜 東洋経済 記者

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かきぬま しげき / Shigeki Kakinuma

入社以来、一貫して記者として食品・外食、金融・証券、電力・ガス・石油、流通、精密機器、総合電機、造船・重機などの業界を担当。この間、『週刊東洋経済』『会社四季報』『金融ビジネス』の各副編集長、『株式ウイークリー』編集長、編集局次長などを経て現職。

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