年収300万円OLが30代でセミリタイアできた理由 「ゆるFIRE」という悠々自適の生活スタイルとは

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FIREが最近もてはやされていますが、「ゆるFIRE」とはどんな考え方なのでしょうか(写真:コアラ太郎 / PIXTA)
「億万長者になりたいわけじゃないし、完全なFIRE(経済的自立と早期リタイア)したいわけじゃない。ただ、今よりもうちょっとゆるく働きつつ、ゆとりある生活ができればいいのに……」
そんな人にぴったりなのが、“アラサーdeリタイア管理人 ちー”さんが実践する”ゆるFIRE”です。
年収300万円のOLながら独身時代に30代前半で3000万円の資産を築いてセミリタイア生活を実現したちーさんいわく、生活費の一部を労働でまかない残りを資産運用収入でまかなう“ゆるFIRE”なら、投資初心者やズボラな人、平凡な会社員でも少しの努力で実現できるそう。そんなちーさんが、「ゆるFIRE」の基本の3本柱について解説します。
※本稿は『ゆるFIRE 億万長者になりたいわけじゃない私たちの投資生活』より一部抜粋・再編集してお届けします。

完全FIREの半分の額で達成できる「ゆるFIRE」

今注目の「FIRE」をご存知ですか? これは、Financial Independence=経済的自立、Retire Early=早期退職のこと。

簡単に言うと、まとまった資産を築き、それをもとにした資産運用で得られる収入で生活していくことを指します。つまり、不労所得だけで生活ができるという状態です。

このFIREを目指す人は、貯蓄率(収入に対する貯蓄額の割合)を70~80%に設定していることが多いのですが、それを実践しようとすると、「高収入+過度な節約生活」を強いられます。これは、かなりハードルが高いですよね。そこでわたしが実践しているのが、生活費の半分を労働でまかない、半分を資産収入でまかなう「ゆるFIRE」(=サイドFIRE)です。ゆるく働き続けるので、FIRE生活スタートまでに必要な資産は少なめで大丈夫。単純に考えると完全FIREの半分の額で達成可能です。

「ゆるFIRE」の基本は、①稼ぐ②貯める③増やす、の3本柱です。
この中から、まずは「①稼ぐ」についてお伝えしましょう。

(画像:かんき出版)

近年は副業も浸透してきましたが、まずは本業で稼ぐことを優先させましょう。というのも、やはり副業は副業であって、よほど成功しない限りは、本業での収入が一番大きな柱となるからです。

わたしはかつて副業だったものを今では本業に変えましたが、社会保険や退職金、福利厚生など会社員にしかないメリットを加味すれば、個人事業主として働くことは割のいい働き方だとは思いません。

実際、会社員ならではのメリットを個人で用意しようと思うと、会社員の年収の1.5〜2倍は稼ぐ必要があります。個人事業主が会社員の2倍近く稼ぐのはかなり難易度が高く、達成できる人はほんのひと握り。それどころか、個人事業主の年収は現在400万円弱と言われており、会社員の平均年収よりも低いのが現実です。

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