白紙に戻った横浜ベイスターズ売却、TBS交渉決裂の裏側
となれば、次の売却先を探すことになるだろう。財津社長も「球団が望ましい環境を得られるなら考える」と今後の売却を否定していない。
目下、買収に名乗りを上げているのが神奈川県を地盤とする中堅の家電量販で、球団スポンサーでもあるノジマだ。ただ同社の09年度の経常利益は57億円。6月末時点での現預金は34億円にすぎない。「買収資金の捻出と毎年の赤字に耐え続けるだけの体力があるのか。もし売却して経営が傾いたら、わが社も責任を問われかねない」(TBS関係者)という声が上がる。
TBSの放送事業は景気低迷や視聴率低下などによる広告の減少で3期連続の営業赤字になる見通し。球団の赤字と本業の不振という“二重苦”脱却への出口は見えない。
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(中島順一郎 撮影:今井康一 =週刊東洋経済2010年11月6日号)
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