ミスド「高級チョコブランド商品」人気の理由 「ヴィタメール」の日本限定ケーキをイメージ
またケーキやチョコレートと言えば、宝石のような美しい見た目も楽しみの一つだが、ドーナツにおいても十分に表現されている。一つひとつ箱に入っているのもケーキのようなぜいたく感を演出するためだそうだ。
なお、このように手の込んだ商品のため、工程が多く、店舗での製作に時間がかかるのだそう。店舗での入手しにくさの一因でもあるそうだ。
なお、1月28日にはバレンタインデー向けとして特別に企画されたハート型のドーナツ3種(各税抜き240円)もコレクションとして加わっている。先に発売されたドーナツとは生地が異なり、食べ比べる楽しみがさらに増した。
misdo meetsにおいて同社が大切にしているのが、コラボ先の素材や技術を取り入れながらも、ミスドらしさを発揮することだという。
「共同開発が決まってから、協力する企業の方といっしょに商品開発を始めます。企業さまごとにあるこだわりに、ミスタードーナツがいかに応えていくかというところに苦労しています」(広報部)
例えば2021年の夏に商品化した「misdo meets BAKE & ZAKUZAKU」では、オールドファッション生地をチーズケーキのタルト生地に見立てたドーナツで、「クロッカンシュー ザクザク」のクロッカンシューは、シュードーナツで表現した。
ドーナツショコラ生地を新開発
今回のヴィタメールでは、ケーキのようなドーナツとするために、ドーナツショコラ生地を新開発している。このように、“生地へのこだわり”がミスドのアイデンティティを構成する要素の一つとなっている。
「生地の食感は開発担当者が大切にしているところです。メディアなどの人気ランキングで必ずトップ10に入っているのが、オールドファッションやフレンチクルーラーなど、創業当初からある基幹商品です。それぞれ生地の食感が異なっていることが、ロングセラーの理由なのではないかと考えています」(広報担当)
ちなみに、ランキング1位はポン・デ・リング。発売以来約20年が経過する今なお、売り上げ個数1位を維持し続けているという。理由を聞くと、もちもちした食感が日本人好みであることや、キャラクターの「ポン・デ・ライオン」と結びつけて印象に残るからでは、とのことだった。
なお、ポン・デ・リングについては期間限定商品「ポン・デ・ショコラ」シリーズが2月下旬頃まで発売中だ。
さて、こうした商品品質へのこだわりは、業績にも影響しているようだ。
ダスキンが発表する決算短信によると、2017〜2019年はフードグループの売り上げが減少傾向にあったものの、2020年は増加に転じ、売上高は前年同期2.4%増加の362億6300万円となった。その背景には、misdo meetsのほか、季節の期間限定商品や人気キャラクターとのコラボ商品の好調も挙げられている。この期間にはオールドファッションなどの基幹商品の改良も行っており、ブランド再構築を進めてきたことが功を奏し始めていたと見える。
2021年はコロナの影響を受けながらもテイクアウト需要を取り込み、売上高は0.8%増加の365億6100万円となっている。
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