要注意!今年の確定申告で押さえたい3つの改正点 住宅ローン控除を受ける人などは確認しよう

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しかし、今年からは、申告書A第二表の「〇住民税に関する事項」の「特定配当等の全部の申告不要に「〇(マル)」をつけるだけで、利用を申し込めるようになりました。

ただし、ある特定口座だけを申告不要にしたい場合は、従来と同様に住民税の申告が必要となります。

②株取引をしている人は?

上場株式等の株取引をして、譲渡所得がある場合も、住民税の申告不要制度の利用が可能です。

特定口座の源泉口座で取引している場合、すでに売却益にかかる税金分が収入から引かれているため、確定申告は不要です。

しかし、繰越控除を受けるなどで申告をする場合は、本来は申告不要だった儲けを申告するため、合計所得が増えて不利になるケースがあります(下図)。

利用したい制度と注意点

そこで、上場株式等の譲渡所得についても、配当と同様に住民税の申告不要制度を利用して、住民税の計算では譲渡所得を加算させないようにすることができます。

『自分ですらすらできる確定申告の書き方 令和4年3月15日締切分』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

今年からは、申告書B第二表の「〇住民税・事業税に関する事項」で、「特定配当等・特定株式等譲渡所得の全部の申告不要」に〇(マル)を付ければ、市区町村への申告は不要になります。

ただし、ある特定口座だけを申告不要とするときは、配当と同様に、従来どおりに住民税の申告が必要です。

有利な制度なので申告する方は、ぜひ利用しましょう。

(構成:前窪明子)

渡辺 義則 公認会計士・税理士

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わたなべ よしのり / Yoshinori Watanabe

中央大学商学部卒業。外資系監査法人、経営コンサルタント会社を経て、現在、渡辺公認会計士事務所所長。中小企業の経営・税務の指導に当たるとともに、株式公開、相続対策セミナーの講師などを担当し、幅広く活動。著書に累計90万部を突破したシリーズ『自分ですらすらできる確定申告の書き方』(KADOKAWA)がある。

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