40代で体調が変わった女性に知ってもらいたい事 「閉経周辺期」に現れるさまざまな症状のリアル

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でも、たとえば患者が関節痛を訴えたときに、ホルモン不足が引き金となっていないか、少なくともホルモンの変化によって痛みが増幅されている可能性がないかを考慮に入れるべきではないかと私は考えます。

【「閉経周辺期」に見られる不定愁訴】
・月経不順(周期が短くなる、長くなる、かなり間隔があく)
・気分のむら
・不眠
・ホットフラッシュ、頭部の発汗
・うつ症状
・肌のコラーゲンの減少、しわ
・抜け毛
・慢性疾患の発症あるいは悪化(アトピー性皮膚炎、関節炎、線維筋痛症、憂うつ、不整脈、高血圧、片頭痛、硬化性萎縮性苔癬など)
・アレルギー症状
・食事量の変化をともなわない体重増加
・運動休止時の急激な筋肉量の減少
・膣の緩み、性的な感覚の減退
・頻尿(夜間も含む)
・笑ったとき、くしゃみや咳をしたときの尿漏れ
・怒りっぽさ
・性欲の増加、あるいは減少
・人生を変えたいという願望

「ホルモン不足」による身体の症状は、対処できる!

そう、女性のみなさん。40代に突入した私たちは、もはやこれまでとは違うのです。

以前と同じような食生活を送っていると、体重はすぐに増加します。10年前だったら、体重計の目盛りは変わらなかったかもしれません。でもいまは違います。

これまで何年も快適に過ごすために服用してきた1種類のピルが急に体に合わなくなり、月経前症候群(PMS)に悩まされるようになったり、あるいは体がむくむようになったり。一晩眠るたびに目のまわりに新しいシワが増えていくような気がしたり、日ごとにバストが垂れていくように感じられたりするでしょう。

アルコールに弱くなることもあります。昔は派手にお酒を飲んでも軽い二日酔いですんでいたのに、いまでは回復するまでに少なくとも丸1日かかってしまうのです。

ホルモン不足の影響による「身体的な症状」については、どのように対処するのがいちばんでしょうか? 

最初にこれだけは言っておきます。耐えしのぶ必要はありません。症状を黙って受け入れて、我慢するのは、私たちに課された運命ではありません。ホルモン不足の状態で生活を送ることは、1人の女性として有益なことではありませんし、長期的な観点からも健康的であるとは言えません。

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