複雑化する「住宅設備」快適になるはずが不便さも 住まいはユーザーフレンドリーになっているか

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連携する機器が増えることで、不具合が発生してしまうこともある。例えば、家庭用蓄電池は停電時にも電気が使えるようにし災害が発生した際に安心を提供するものだが、スムーズな活用ができないこともある。

電気自動車と連携し電力をやり取りするスマートハウスもある。写真は、電源の自動切り替えなど信頼性の高さに定評があるセキスイハイムのシステムの様子(筆者撮影)

停電発生時に手動で蓄電池を稼働させる必要があるものも存在するからだ。操作にうとい幼い子どもや高齢者だけが自宅にいる際には、蓄電池を利用できないこともあるだろう。

HEMSの省エネを見える化する機能や蓄電池は、カーボンマイナス社会実現に向け、今後はより有用度が増すと考えられる。そのため、これまでとは異なる、ユーザーにとって使い勝手のいい仕組みになるよう改善されることを期待したい。

重くて開けづらいサッシ窓

カーボンマイナスと言えば、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)やLCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅の普及が、民生分野において大いに期待されている。ただ、そこにも問題点がある。

省エネ性が高い住宅を実現するには、建物自体の断熱性能を高めることが重要になる。そこで重要な位置を占めるのが開口部、中でも窓の断熱性能の強化であり、このためサッシに3層ガラスを採用するケースがある。

大きな窓(開口部)により開放感が高められた寝室。ただ、大きくなればなるほど、断熱性能が高ければ高いほど窓は重くなり操作性は低くなる(筆者撮影)

ただ、その難点は非常に重く、力がない子どもや高齢者にとって開け閉めが難しいこと。つまり省エネ性を高めることが、住まい手の快適性や使い勝手を損なう可能性があるというわけだ。

ZEHやLCCM住宅の建築はイニシャルコストが高いというネックがあり、そこが注目されがちだが、実は上記のような使い勝手の悪さもあることを、これから住まいを取得する方には知っておいていただきたい。

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