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トヨタは下期赤字転落も、「円高直撃」の悲鳴と憤怒

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通貨高を武器に買収も

一般に円高では、企業はマイナスのイメージしか持たないが、逆に通貨高を武器にする戦略は十分にありうる。それが輸出企業であってもだ。

たとえば輸出比率が68%に上る日本電産。8月18日には米国の電機大手エマソン・エレクトリックのモーター事業買収を発表した。買収金額は500億~600億円程度とされるが、円高でドル建ての買収余力が高まったからこそ、可能になった案件だ。

「世界的に優位な位置にいようとするには、グローバルネットワークを持っていなければならない」と、永守重信社長は積極的に世界に打って出る姿勢を崩さない。

財務省の統計によれば、国内企業の現預金残高は144兆2400億円まで膨らんだ(10年3月末、金融・保険除く)。この水準は実はバブル期の1990年以来ということを忘れてはならない。豊富に積み上がった余裕資金をいかに活用するか。経営者はただ現状を嘆くだけでなく、円高を生かした“攻め”の経営が今、問われる。

(円高取材班 =週刊東洋経済2010年9月11日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

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