夢に挑む東大生「人類は、火星に移住できるか?」 「二酸化炭素が地球を救う」化学者が語る野望

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最後に今、子どもが養うべき力とは何かについて聞くと、次のような答えが返ってきた。

「1つは人に会いに行くスキルを磨くことです。もし自分のやりたいことを実現したいなら、聞きたいこと、知りたいことについて、自分でその分野の専門家に会いにいくことが大事だと思っています。そこから自分の世界が広がっていくのです。フットワークも軽くなり、自分の道を切り開くことにもつながっていきます。もっと言えば、ググって、コスプレしろ、ということになります。情報についてはグーグルで調べて、もっと知りたいなら人に会いにいけばいい。そして、もう1つ大事なことは、コスプレして、形から入れ、ということです。僕は夢を未来の歴史と言い換えるようにしています。いわば、未来から逆算する思考です。その未来の歴史を思い描いて、そこに自分を引き寄せていくためには臨場感が必要です。僕も化学者になる前はパイロットに憧れて、最初にしたことはパイロットの制服を買いに行くことでした。親に制服姿の写真を撮ってもらって、ずっと自分の部屋に飾っていました。そうやって、なりきることが重要なのです。そこから死に物狂いでやれば、中身は後からついてくる。子どもは可能性の塊だと言われますが、それは“なりきりごっこ”ができるからです。だからこそ、僕たちは描いた夢を忘れないことが大事なのです」

村木風海(むらき・かずみ)
化学者・発明家。一般社団法人炭素回収技術機構(CRRA)代表理事・機構長。内閣府ムーンショットアンバサダー。東京大学工学部3年生。小学4年生の頃から地球温暖化を止めるための発明と人類の火星移住を実現させる研究を行っている。 2017年総務省「異能vation 破壊的な挑戦部門」本採択。研究実績をもとに、19年、東京大学の推薦入試合格・理科1類入学。21年1月からは、ポーラ化成工業のフロンティアリサーチセンター特別研究員(サイエンスフェロー)を兼任。同年3月よりアグリテック企業・株式会社Happy Quality 科学技術顧問を兼任。「地球温暖化を止めて地球上の77億人全員を救い、火星移住も実現して人類で初の火星人になる」という夢をかなえるべくCRRAで独立した研究開発を行っている
(写真:村木氏提供)

(文:國貞文隆)

制作:東洋経済education × ICT編集チーム

東洋経済education × ICT

小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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