グリーン車、お得に「長く乗れる」新幹線はどれか 「居場所」と考えて料金を時間で比較してみると

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よく知られている商品だが、JR東海ツアーズの「ぷらっとこだま」を使うと、普通車は1万700円、グリーン車は1万2200円だ。つまりグリーン料金は実質1500円。料金の高い繁忙期であっても1500円の差である。これを4時間で割ると、1時間当たりたったの375円だ。東京―新大阪間は「のぞみ」の場合、自由席でも1万3870円なので、この方法ならグリーン車に乗っても1600円以上安い。

東京―新大阪間の移動、とくにビジネス利用だと「のぞみ」1択という人が多いだろう。だが、もし出発前、あるいは目的地に着いた後で用事までの間にカフェなどで仕事をするつもりであれば、「こだま」のグリーン車で仕事をするのもありではないか。1時間当たり375円と考えれば安いものだ。今はオフィス車両もあるが、座席はグリーン車のほうがゆったりだ。

余談だが東海道新幹線のグリーン車座席には雑誌「ウェッジ」が置いてあり、買うと550円のこの雑誌を無料で持ち帰ることができる。グリーン車が実質1500円で雑誌付きと考えれば読みたい人にはメリットであろう。

遅い列車でグリーン車を満喫

JR東海ツアーズはぷらっとこだまのほかに、東京―新大阪間の新幹線往復とホテルのセット往復で、新幹線運賃料金2万7740円(自由席)よりも安いパック商品を販売している。このような商品は「のぞみ」「ひかり」普通車利用の場合、片道3100円(6時台後半〜10時台、16~19時台発は4600円)の追加料金が必要になる。

一方、グリーン車の場合は「こだま」が2200円(終日)、「のぞみ」「ひかり」は5400円(同7500円)の追加料金が必要だ。普通車利用の追加料金と比較すると、「のぞみ」「ひかり」のグリーン料金は実質2300円(同2900円)ということになる。これを基に計算すると、

閑散時間帯(6時台前半、11~15時、20~21時台発)
「のぞみ」:2時間半、1時間当たり920円、1000円当たり65分
「ひかり」:3時間、1時間当たり767円、1000円当たり78分
「こだま」:4時間、1時間あたり550円、1000円当たり109分
繁忙時間帯(6時台後半〜10時台、16~19時台発)
「のぞみ」:1時間当たり1160円、1000円当たり52分
「ひかり」:1時間当たり967円、1000円当たり62分
「こだま」:1時間当たり550円、1000円当たり109分

繁忙時間帯の便なら「こだま」は1000円当たり「のぞみ」の2倍の時間、グリーン車を満喫できる。

なお、この料金は「ダイナミックぷらっと」プランの場合の料金(2021年11月時点)である。また「のぞみ」の場合「新幹線ダイレクトパック」なら乗車日によって料金の変動は激しいが、追加料金はこれより安い。

「こだま」のグリーン車は日曜の夕方でも空席だらけで、密を避けるにはもってこいである。また、駅の停車時間が長く、例えば名古屋では「のぞみ」待ち合わせのため5分停まるので、その間に駅弁を買うことができる。ほかにも三島や浜松などホームに駅弁屋がある駅もあるから、買って次の停車駅までの15分前後で食べ、また次の駅で買って……を繰り返せば、移動時間内だけでかなりの数の駅弁を制覇することができるだろう。

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