金融所得課税で再確認した日本企業の異常な実態

岸田首相の「新しい資本主義」とは何なのか

東洋経済新報社の記者・編集者が、SBI証券のチーフストラテジストの北野一氏とともにマーケットを展望する月1回の動画連載「Monthly TREND REPORT」。第24回前編のテーマは、「岸田首相の『新しい資本主義』とは何か」です。北野氏が解説します(詳しくは動画をご覧ください)。

岸田首相が打ち出した金融所得課税の導入はいつのまにか立ち消えになった。その中で多く聞かれたのが、金融所得課税が貯蓄から投資の流れに反するという声だった。

上の画像をクリックするとSBI証券「Monthly TREND REPORT」のページにジャンプします

これに対して北野氏は、「個人が株式投資をすることと銀行に貯金をすることは、(消費していないという意味では)マクロから見てどちらも貯蓄である」と指摘したうえで、「それよりもはるかに重要な『貯蓄から投資』というのは、家計ではなく企業の話だ」という。

「過去40年の企業と政府の貯蓄・投資バランスをみると、1990年代後半から企業がずっと貯蓄主体となっていることが異常な状態」と主張。企業は本来投資すべきであり、「企業が貯蓄するために、政府が投資せざるをえなくなっている」(北野氏)。

では、なぜ企業が貯蓄主体となる問題が起きているのか。

その主因は、ROE(自己資本利益率)を重視する経営が増えたことだ。外国人が株主として存在感を高めたことで、ROEが重視され、中でもROE8%以上が見込まれるプロジェクトでないと、企業は投資に及び腰になる。だが、8%を見込める投資案件は国内に少なく、結果的に貯蓄にいってしまうのではないか、という仮説を北野氏は立てる。

「企業の目的に再定義が必要だ」という北野氏。その理由について、詳しくは動画をご覧ください。

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