上越新幹線「Max」引退、2階建て車両の栄枯盛衰 在来線グリーン車は定着、一方で消えた車両も

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国鉄初の2階建て車両は、東海道・山陽新幹線開業以来の本格的モデルチェンジ車となった100系で、国鉄時代末期の1985年に登場した。

登場時の100系新幹線2階建て車(撮影:南正時)

16両編成のうち食堂車とグリーン車の2両が2階建て車両で、食堂車は2階部分が展望レストラン、1階が厨房となっており、料理はリフトで運ばれていた。グリーン車は2階がグリーン席、1階は1人用、2人用、3人用の個室を設けた。個室は完全にプライバシーが保たれることから、政治家や有名芸能人などが利用していた。

1989年3月にはJR西日本が、旅客サービスの向上と到達時分の短縮を目的として7・8・9・10号車の4両を2階建て車両にした「グランドひかり」を投入した。8号車はそれまで通り食堂車だが、車内はグレードアップされメニューも多彩になった。7・9・10号車は2階がグリーン席、1階は普通車指定席だが通常よりゆったりした2列+2列のシート配置だった。

100系はJR化後の1992年までに16両編成66本が製造され、新幹線のイメージアップとサービス向上に貢献し、新生JRの東海道・山陽新幹線の顔となった。

オール2階建て「Max」も登場

一方、東北・上越新幹線では朝の通勤・通学時間帯の利用客が増加し、1990年代初頭から輸送力の増強が急務となっていた。そこで1994年に登場したのが、着席率の向上を図るために開発された初のオール2階建て新幹線E1系「Max」である。12両編成で、従来の200系の4割増の座席定員1235人を確保し、「新幹線通勤」の普及に貢献。近距離通勤用としてだけでなく長距離の東京―盛岡間「Maxやまびこ」にも運用された。

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