解熱後に来る「コロナ後遺症」楽観できない実態 髪の毛が毎日ごっそり抜ける30代女性も
言語を絶する倦怠感から、筋痛性脳脊髄炎(きんつうせいのうせきずいえん)・慢性疲労症候群(ME/CFS)という病気に移行している人も。
「この病気になってしまうと、倦怠感から逃れられなくなる。すると、気分が落ち込んで思考力が低下。本や新聞を読んでも、文字は認識できるが、意味が入ってこなくなり記憶力も低下していきます」
無症状でも、後遺症だけが重くなるケースも
では、後遺症の症状が改善する方法はあるのか。
「まず、前提条件として、だるくなることをしない。運動はいっさいダメ。読書やテレビ観賞だって、倦怠感を招く場合もある。通勤・通学も1時間以上かかるならNG」
そのうえで、『上咽頭擦過療法(じょういんとうさっかりょうほう)』を行う。これは、塩化亜鉛をしみ込ませた綿棒を鼻とのどの両方から直接、上咽頭にこすりつける方法で、保険適用の治療法。さまざまな後遺症の改善・緩和に効果的だといわれていて、
「週1、2回この治療を行って、経過をみていきます。大変だと思いますが、ヘタをすれば一生引きずる病気になりかねないんですから」
感染時は無症状でも、後遺症だけが重くなるケースもあるという。コロナをかぜやインフルエンザ程度だと軽視するのは、大間違いなのだ。
さらに、ワクチンを接種してもコロナ感染する『ブレーク・スルー感染』も増加している。感染対策も緩めてはいけない。マスク着用、手洗い、3密を避けつつ、
「私は鼻うがいをおすすめしています。感染を防ぐのに有効な手段ですし、もし感染したとしても、症状が軽くすむことが多いです」
コロナの本当の脅威は、感染時よりも後遺症にあるとも。宿主を殺さず、生ける屍に変えてしまうのだから──。
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