若いリスナー急増「ラジオ復権」導いた3つの要素 人気パーソナリティの番組分析でわかったこと

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この3番組以外にも、自身のラジオ番組で、自らのプライベートに関する発表をする芸能人は多い。また、ほかでは決して語らないようなエピソードが語られることもある。コロナ禍以降で、主なものを挙げてみると……。

・2020年7月、桑田佳祐が、放送当日に亡くなった三浦春馬さんについて触れ、「彼と会えてうれしかった。春馬君、安らかに休んでください。本当に残念です」と追悼した。
・2020年8月、小島瑠璃子が、人気マンガ『キングダム』の作者・原泰久との熱愛報道について「そのとおりです」と発言。事実上の交際宣言となった(※その後破局報道)。
・2020年8月、おぎやはぎ・小木博明が、初期の腎細胞がんが発見されたことを告白。「(がんが)5センチ以上ある」と相方・矢作兼を驚かせた。
・2020年10月、イモトアヤコが、急死した竹内結子さんを追悼。「本当にたくさんたくさん、愛をもらったなと感じております」と、涙声で感謝の思いを語った。
・2020年11月、1週間前の乗馬シーンの撮影中に骨折したMISIAが出演。「骨は折れても心は折れていません」と、明るい声で近況を報告した。
・2021年3月、V6・三宅健が、同年11月でのグループ解散を報告。ファンからのメッセージを新幹線内で読み、号泣したと明かした。
・2021年6月、BUMPOFCHICKENの直井由文が、番組の冒頭で10分以上にわたり、自身の不倫報道について謝罪。「失ってしまった信頼を取り戻せるかどうかわかりませんが、誠心誠意を込めて曲を届けていきたいと思います」と語った。

木梨憲武に至っては、ナインティナイン・岡村隆史の結婚のニュースを受け、早朝の生放送中に岡村本人へ直接、電話し、祝福の声を伝えた。「いや~、出たね!」と、木梨は大喜び。急に電話された側はたまったものではないかもしれないが、リスナーにとっては、木梨の感情が最もよく伝わる方法だった。

ラジオが見直されている理由

このように、パーソナリティの本音を面白い、と感じてくれれば、そこに固定ファンが生まれる。パーソナリティとリスナーの距離感が信頼できるものと感じさせてくれるのが、今ラジオが見直されている理由の一つだと思うのだ。

もちろん信頼関係を続けるためには、裏切らない努力が必要だ。冒頭で引用した「ナインティナインのオールナイトニッポン」は2020年4月、岡村が単独でパーソナリティを務めていた際に出たある発言が「女性蔑視ではないか」と、社会的にも大きな問題となった。これなどは、節度を逸脱しリスナーを裏切る結果となった典型的なパターンだと思う。

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