電車が運んできたキャベツはなぜ「おいしい」のか 東武・京急が実証実験、「朝採れ」を都市部へ直送
東武鉄道は6月15日、東武東上線沿線の農産物直売所で売れ残った野菜を池袋まで鉄道で輸送する実証実験を始めると発表した。3月に実施した「食品ロス削減」を目的にした実験の第2弾で、輸送量を増やして事業性を確認し、本稼働につなげたい考えだ。
直売所の野菜を池袋へ
2回目の実証実験は6月21日から7月末までの月・水・金曜日を予定する。プロジェクトの名称は「TABETEレスキュー直売所」。食品ロス削減アプリを手がけるベンチャー企業「コークッキング」や東松山市、JA埼玉中央、大東文化大学と連携する。農産物直売所で売れ残った野菜をコークッキングが買い取り、東武鉄道が電車で輸送。池袋駅で販売する仕組みだ。
前回の実証実験は3月18日から同月末まで毎日実施した。初日はキャベツ、ニンジン、菜花、のらぼう菜、かき菜、ほうれん草など。東松山市の農産物直売所「いなほてらす」で閉店後に売れ残った野菜を、森林公園16時58分発、池袋17時49分着の快速急行(50090型)の先頭車両に積んで輸送した。池袋では仕事帰りの買い物客が南口地下1階イベントスペースの売り場に列をつくり、計43セットが30分で完売した。
2回目の実証実験も使用列車は前回と同じだが、輸送量を増やすため、いちばん前のドアからの乗降はできないようにする。コークッキングによると、実験結果を踏まえ、本稼働に関する産官学連携協定を8月初旬に締結する予定だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら