妻に過去の失態を蒸し返される夫が知らない心理 思い出すたびに傷つくから都度謝る必要がある
男性の中には、女性が困っているときに相談を受け、解決策を考え提示したところ、なぜか不機嫌になってしまったという経験をした人は少なくないだろう。また、過去の話を何度も何度も蒸し返されて怒りをぶつけられるということもあるはずだ。
「子どもを産んだ妻を夫が散々イラつかせる理由」(2021年5月12日配信)に続いて、男女の脳の使い方の違いを30年以上研究し、大人気「トリセツ」シリーズを手がけた黒川伊保子氏の著書『不機嫌のトリセツ』より、一部を抜粋、再構成してお届けする。
女性の会話は、共感で始まり、共感で終える。
誰かが、自分の身に起こった「大変だったこと」「ひどかったこと」を訴えたとき、女性はみな、無意識のうちに、同じことをする。それは、深い共感と、過去に自分の身に起こった同様の体験のプレゼントだ。「わかるわ~。私にも、こんなことがあった」という返し方である。
「昨日、客に、こんなことを言われたの。へこんだわ~」
「わかるわ~。それ、へこむよね。私なんて、こんなこと言われた」
「先週、ぎっくり腰、やっちゃって」
「うわ、ぎっくり腰は痛いよねぇ。私なんて、ベランダで動けなくなって、1時間はそこにいたっけ」
自分に同様の体験がない場合は、他人を引き合いに出してでも、それをする。「ぎっくり腰やっちゃって」「え~、大変。ぎっくり腰って、痛いのよねぇ。私はなったことないけど、京都の叔母が泣いてたもん」
話し相手が、京都の叔母を知らなくても、そんなことはかまいやしない。とにかく、なにがなんでも、共感+同じ体験返し、である。
多くの男性は、この掟を知らない。だから、いきなり「こうすりゃいいのに」とアドバイスを返したりして、ムカつかれるのである。
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