ホンダ、最先端の自動運転車に2つのハードル

限定100台、1100万円の車両に託された重責

1つは、自動運転機能そのものへの社会の理解促進だ。国土交通省によると、レベル1に当たる自動ブレーキが作動すると過信して起きたと疑われる事故は年間70~100件程度起きている。

2018年4月には、神奈川県綾瀬市の東名高速で、オートバイと自動車の事故現場にアメリカ・テスラのSUV「モデルX」が突っ込む事故が発生。男性1人が死亡し、2人がけがを負った。テスラ車の運転手は事故当時、レベル2に当たる運転支援システム「クルーズコントロール機能」を稼働したまま居眠りしていた。

レベル2はドライバーによる監視を主体とした自動運転機能であり、機械任せにせずに前方の注視が欠かせない。こうした痛ましい事故を防ぐためにも、自動運転レベルによる条件の違いや、ドライバーとシステムの役割を正しく理解することが必要だ。

今回試乗したレジェンドでは、レベル3の自動運転機能が稼働している際、横からの急な車の割り込みがあったり、カーブが連続する地点にさしかかったりしたときに、システムが運転をドライバーに代わるよう要求するケースが多々あった。前方から視線を離していいとはいえ、やはり常に周囲の状況に気を配ることは欠かせないように感じた。

スマホの利用は推奨しない

ホンダもこの点については十分に理解している。新型レジェンドの購入を希望する顧客には、動画を使って自動運転機能を説明し、システム稼働時も運転をすぐに交代できる態勢でいるなど運転時の状態について注意喚起する。法律上許されているが、自動運転時のスマートフォン使用は推奨していない。また、納車前も改めて同様の説明を行う。

レジェンドの車両開発責任者である青木仁シニアチーフエンジニアは、「(レベル3の自動運転機能を)正しく操作できるよう、誤解が生じないよう、お客様1人ひとりに丁寧に説明することが重要だ」と話す。限定100台でリース販売するのはそうした要素の1つで、購入後もユーザーのフォローをしっかりと行いシステムへの理解を深めてもらう考えだ。

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