外国人が語る東京の「鉄道表記」難しすぎる問題 快特?準急?特急?何が何だかわからない

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「デビット、京王線の特急は特急券いらないんだよ」

もう大混乱です。先に言った通り規則性のあるものを美しいと感じるコンピュータサイエンス人は、1回その規則性が覆ると、目の前が真っ暗になったような気分になります。

その後情報を整理してゆくと、以下のようなことがわかりました。JRと小田急の特急は特急券がいる、京王線はいらない。西武線(特急レッドアロー)はいる。京急の特急は特急といいながらその上に快速特急というグレードがあり、さらに「快特ウイング号」という特別列車だけはチケットが必要ということがわかってきました。

京浜急行は難易度が高いです。この電車は海外の玄関口である羽田空港に直結しているので、日本に到着した外国人が初めて遭遇するのがこの複雑な運行システムであることが少しだけ心配です。

「Local Train」てなんだ?

もう1つ言いたいことがあります。各駅停車が英語でLocal。ローカル!?  察するに海外でExpress(急行)は基本的に長距離列車です。逆に急行以外の電車は近距離の運行となり「Local」と呼ばれます。これを当ててしまったのかなと思います。どなたか真相をご存じですか? ただ、これはまあLocalが「各駅停車」であることは状況的に理解できます。

最後にやはり日本といえば新幹線です。海外から来る人が口をそろえて「Bullet Trainは素晴らしい乗り心地だ」といいます。ん、Bullet(弾丸)トレイン? そうです、新幹線はそう呼ばれています。しかし肝心の新幹線の車内放送では「Super Express」と言っていますね。まあこれでも意味はわかりますが、弾丸列車のほうがなんだかワクワクしませんか。

いろいろ書きましたが、それでも日本の鉄道は素晴らしいですね。特にその時刻が正確なことには驚かされます。「日本で電車に乗ったら、車内アナウンスで謝罪があった。列車が1分遅れているという内容だった」。

これは海外では爆笑もののいわゆる鉄板ネタのギャグでして、それほどまでに日本の鉄道システムが正確で洗練されていることは有名です。私はこの鉄道システムが日本人の誠実さ、生真面目さ、そして時間に正確に行動する文化と密接に関係しているのではないかと思います。

デビット・ベネット テンストレント最高顧客責任者

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David Bennett

1979年にジャマイカで生まれ、カナダ国籍を持つ。カナダトロント大学大学院卒。早稲田大学にて日本語を習得、学習院女子大学大学院にて日本古典文学を学ぶ。東京でコンサルタントとして社会人キャリアをスタート。AMD社コーポレートバイスプレジデント、および同社のレノボアカウントチームのゼネラルマネージャーを務め、コンシューマー、コマーシャル、グラフィックス、エンタープライズプラットフォームなど広範な事業を手掛ける。2018年5月レノボ・ジャパン社長に就任、2022年6月から現職。古典文学が好き。

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