ベネッセの情報漏洩、利用者に為す術なし?

子供の名前、生年月日、性別も漏洩した

7月9日の17時から都内で行われた緊急会見。ベネッセコーポレーションの小林仁社長(左)とベネッセホールディングスの原田泳幸会長兼社長(右)

ベネッセコーポレーションで明らかになった個人情報の大量漏洩。現時点で確認されているのは760万件で、同社では最大約2070万件漏洩した可能性があると説明している。7月9日の緊急会見で、ベネッセホールディングスの原田泳幸会長兼社長は、「どんなにダメージがあっても、それ以上の信頼を取り戻したい」と述べた。

漏洩が確認された顧客には、お詫びと経緯を説明した文書を近く発送する。ただ、それを受け取ったところで、情報がどう拡散し、誰の手に渡って利用されているのかが不明なため、対応のしようがないのが現実だ。今回、漏れた顧客情報は「こどもちゃれんじ」や「進研ゼミ」といった通信教育サービスなどに絡むもの。保護者の名前や住所、電話番号だけでなく、子供の名前や生年月日、性別も漏洩した。親からすると、子供の個人情報が漏れたことへの不安もあるだろう。

 個人情報は同意なく利用される

そもそも、さまざまなサービスを申し込む際に記入している住所や職業などの個人情報はどのように扱われているのか。個人情報保護法では「あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを提供してはならない」と規定している。言い換えれば、本人がデータの利用に同意すれば、事業者はそれを第三者に提供できる。

さらに法律では「本人が容易に知り得る状態に置いているとき」は、同意なしに個人データを第三者へ提供することも認めている。この「本人が容易に知り得る状態」として分かりやすい例が、企業のホームページでの告知だ。

具体的には、①第三者への提供を利用目的とすること、②第三者に提供される個人データの項目、③第三者への提供の手段または方法、④本人の求めに応じて、個人データの第三者への提供を停止すること。以上の4点を明記していれば、事業者は本人の同意なしにデータを第三者に提供できる。そのため「勝手に自分の個人情報を利用されたくない」と思う人は、④に基づいて、データの利用停止を事業者に要請するしかない。

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