東急、豪華列車戦略「北海道進出」勝負の2年目 2本目は?他地域での運行は?担当者に聞く

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2020年夏に北海道を走った「ザ・ロイヤルエクスプレス」(写真:STUDIO EST/PIXTA)

JR九州の「ななつ星in九州」、JR東日本の「TRAIN SUITE(トランスイート)四季島」、JR西日本の「TWILIGHT EXPRESS(トワイライトエクスプレス)瑞風」といった豪華列車に並び立つ、大手私鉄を代表する豪華列車が東急の「THE ROYAL EXPRESS(ザ・ロイヤルエクスレス)」である。

東急グループ傘下の伊豆急行の「アルファリゾート21」を改造した。デザインを担当したのは、ななつ星のデザイナーでもある水戸岡鋭治氏。木材をふんだんに使った豪華絢爛でクラシックな内装はまさにななつ星を彷彿とさせる。

2017年7月、横浜―伊豆急下田間で運行開始。手軽に豪華列車の旅を満喫できるというコンセプトが受けて瞬く間に人気列車の仲間入りを果たした。

「サフィール」とは競合?連携?

ザ・ロイヤルエクスプレスは、横浜―伊東間ではJR東日本の東海道線と伊東線、伊東―伊豆急下田間は伊豆急行線を走る。東急が改造した列車だが、東急線を走らないというのがユニークな点だ。運転士も東急の社員ではなく、それぞれの区間に乗務するJR東日本や伊豆急の社員が運転を行う。東急の役割はザ・ロイヤルエクスプレスを使った旅行商品の企画・販売と車内外のサービスというわけだ。

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2020年4月、JR東日本も都心と伊豆急下田を結ぶ豪華列車「サフィール踊り子」の運行を開始した。クラシックな内装のザ・ロイヤルエクスレスに対して、サフィール踊り子はモダンな内装が特徴だ。デザインを手掛けたのは四季島もデザインした奥山清行氏。その意味ではななつ星と四季島の競演といえなくもない。

サフィールの登場で顧客の奪い合いということにはならないのか。こんな質問に対し、東急でザ・ロイヤルエクスプレス事業を推進する交通インフラ事業部の松田高広担当部長は、「競合というよりもむしろ、連携できていると思っている」と笑う。

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