「朝から集中できる人」が寝る前にやっている事 机の上を片付けるだけでも翌朝の調子が変わる

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また、ニュースサイト「ハフィントンポスト」の創設者であるアリアナ・ハフィントン氏は睡眠を邪魔されないよう、ベッドに入る前にはスマートフォンを別の部屋に置いて寝るそうです。フェイスブックのCOOであるシェリル・サンドバーグ氏も同様に語っています。

どちらもインターネット関連の会社の経営陣なだけに、スマートフォンが睡眠の邪魔になるというのも説得力がありますよね。

ハーバード大学の睡眠医学の教授であるチャールズ・ツァイスラー博士によると、スマートフォンの画面から出る光(ブルーライト)は、脳に昼間であるかのように思いこませ、スムーズな睡眠に入ることを邪魔するそうです。僕も寝室には持ち込まないようにしています。

「感謝」は幸せホルモンを出す最も簡単な方法

ポジティブ心理学の研究によって、感謝するだけで脳からセロトニンやドーパミンなどのホルモン物質が放出され、気分がよくなるのはもちろん、幸福度が上がることがわかっています。

私たちは感謝することによって、自尊心が高まり、免疫システムが強化されます。結果的に人間関係にもいい影響があるのです。これを習慣にすることで、脳内で感謝の回路が強化され、永続的に幸福感を高めることもできます。

感謝の対象は、誰かでも、自分自身でも、自然環境でも、なんでも大丈夫です。もちろん、口に出して相手に感謝を伝えればその効果は絶大ですし、「感謝ノート」のようなものをつけるのも効果的です。でも、そこまでするのはハードルが高いという場合は心の中で感謝するだけでOK。

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自分が、「誰かや何かに支えられて生きているんだ」と感じることが大切なのだと思います。それなら今日から寝る前にできますよね。実際、とても穏やかな気持ちで眠りにつけるので、おすすめです。

ちなみに就寝時間をずらさないために、僕は夜の8時半にタイマーをかけることにしています。タイマーが鳴ったらお風呂を洗うことから始めて、本をもってベッドに入るまでの流れを淡々と行うようにしているのです。

アラームをセットして夜の「初動」をコントロールすると、ネットやテレビにつかまりにくくなりますので、寝るのが遅くなりがちな人はぜひ試してみてください。睡眠時間がしっかり確保できると、翌朝の気分も変わります。

池田 貴将 オープンプラットフォーム代表取締役

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いけだ たかまさ / Takamasa Ikeda

リーダーシップ・行動心理学の研究者。早稲田大学卒。在学中に渡米し、世界No.1コーチと呼ばれるアンソニー・ロビンズ本人から直接指導を受け、そのノウハウを日本のビジネスシーンで活用しやすいものにアレンジ。感情と行動を生み出す心理学と、人間力を高める東洋哲学を統合した独自のメソッドが注目を浴びる。開催するセミナーはコンサルタントやビジネス作家などのプロも受講。著書に『覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰』『動きたくて眠れなくなる。』(サンクチュアリ出版)、『未来記憶』『心配するな。』(サンマーク出版)、『がんばらないほうが成功できる』(PHP研究所)などがある。

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