メール読みは受け身。発信源に人は集まる--『朝イチでメールは読むな!』を書いた酒巻久氏(キヤノン電子社長)に聞く


--メールは始業2時間後以降に開けばいいと。

朝2時間ぐらいなら、クレームは来ない。ひと仕事終えてからでも十分だ。急ぎなら電話がかかる。また、前日の夕方や夜のうちに話は来る。2時間後以降になるとトラブルになるかもしれないが、2時間遅れて会社が潰れることはない。

むしろその「こころ」は、メールが来なければ仕事をしない、言われなければやらないのではなく、もっと能動的になってくれないと、ということ。朝といういちばんいい時間は、みんなを集めて会議をしたりして、昨日の課題はこうしたいなどと提案する格好の時間だ。受け身ではなく、自分が発信源になる。発信源になるところには人が集まるものだ。

--「自発」はキヤノンに受け継がれた精神ですね。

キヤノンの創業者が「3自の精神」、すなわち自覚、自発、自治と言っている。これは米GEの3S、つまりシンプル、スピード、セルフコンフィデンスの源でもある。

その「3自の精神」は、まず自覚しなさい。自分がやるべきことを徹底的に勉強し、究極まで追求するくせをつける。自覚したら、人の意見を聞いている暇はないから、全力で動く。その後は自治。自分の行動が独りよがりでないか、反省をしながら見直しをかける。そして自覚に戻り、「3自の精神」はサイクルになる。基本は、つねに能動的に動きなさいということだ。

この考え方は、今の時代にも合っている。スピード感のない人が上に立つと大変だ。

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • ドラの視点
  • 精神医療を問う
  • 今見るべきネット配信番組
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
三菱重工と日立 「統合」破談から<br>10年 製造立国の岐路

10年前に統合構想が破談になった三菱重工業と日立製作所。その後両社は対照的な道を歩み、2009年に伯仲していた時価総額は今や日立が大きく上回っています。本特集では明暗が分かれた三菱重工と日立を主軸に、製造立国・日本の生きる道を探りました。

東洋経済education×ICT