ぬか喜びに終わるか、フロリダをウォール街に

コロナワクチンの普及でNY回帰の大金持ち

米フロリダ州パームビーチでカクテル「アッパー・イースト・サイド」を頼めば、ニューヨークのマンハッタンで飲むのと全く同じ味が楽しめる。有名イタリア料理店のカルパッチョもウォール街のものと遜色ない。

コロナ禍の勝ち組になるはずが

パームビーチの会員制レストラン「ラ・グール」はブラックストーン・グループのスティーブン・シュワルツマン最高経営責任者(CEO)の行きつけで、ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・ソロモンCEOらの姿もある。フロリダは、南のウォール街になろうとしている。

新型コロナウイルスの感染拡大以降、金融業界からは著名人を含む多くがフロリダ州に移ってきた。地元の人々は、大手金融機関を誘致するという同州の長年の夢がようやくかないつつある証拠だと期待する。パームビーチの不動産業者はコロナ禍が招いた不動産ブームによる手数料収入に胸を躍らせ、私立学校はニューヨークの名門スペンススクールの現地校開校を夢見ている。

パームビーチの会員制レストラン「ラ・グール」

しかし、現実はそう簡単ではなさそうだ。

昨年にマンハッタンからフロリダに転居した人のうち、恒久移住組はごく一部に限られる。ワクチン接種の進展で新型コロナ収束への期待が生まれる中、ウォール街の住人をフロリダ州南部に大量に引き寄せるという威勢のいい話はすでに消えつつある。

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