アメリカに建つ「バベルの塔」が崩壊するとき 今の現象を「バブル」と呼ぶのはふさわしくない

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例えば、 議会でトランプ氏の援護をしたジョシュ・フォーリー上院議員は、予定していた出版がキャンセルとなった。またトランプ氏の弁護を担当したルドルフ・ジュリアーニ元NY市長とFOXテレビで選挙の不正を訴えたマリア・バーティロモ氏には、投票機メーカーのドミニオン・ボーディング・システムズ社が、名誉毀損などで巨額の損害賠償訴訟を起こしている。

さらにFOXテレビのビジネスチャンネルで人気コーナーを持っていた
「トランプ擁護派」のルーダブス氏の番組は終了。ビジネス界では、寝具メーカー「マイピロー」の創業者で熱烈なトランプ支持者のマイク・リンデルが選挙の不正を訴えたが、その後は小売業者の棚から同社の製品が外されている。このように、多くの人々が「何らかの不正が行われた」と疑念を持っていても、トランプ支持者は、次から次へと「刈られている」のが今のアメリカだ。

有力メディアが「陰謀」を暴露?

ところがつい最近「予想外の出来事」が発生した。「勝者側」であるメディアのタイム誌が「私たちはこうしてトランプ氏の再選を防いだ」と、まるで自慢話をするようにその詳細を公開したのだ。

題を短くして紹介すると「Shadow Campaign」(水面下の秘密戦略)。まさか、その中で、自らの作戦を「陰謀」(Conspiracy)と呼んだのには、さすがに驚いた。 

だがこれに一番驚いたのは、ジョー・バイデン大統領ではないか。こんな記事が出てしまえば、「自分はすべてのアメリカ国民の大統領。国民を団結させる」という言葉など、根底から吹き飛んでしまう。

この記事のなかで克明に紹介された秘密作戦とは何か。平たく言えば、選挙そのものを「厳粛な民主主義の意思表示の手段」から、「『駅前の署名活動』のような、より簡単でより幅広く票を集める合法的な戦いに変えること」だった。

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