マツダ「RX-7」パーツ復刻、今は旧車がアツい! 絶版車回帰、メーカーが考えるブランド再建

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日産では、同社を代表するスポーツカーである「スカイランGT-R」の中でも、いわゆる「第2世代」と呼ばれているモデルの純正パーツ再供給を行う「NISMOヘリテージパーツ」というサービスを行っている。第2世代GT-Rもまた、スーパーGTをはじめとしたレース、さらに『ワイルドスピード』といった映画にたびたび登場し、ジャパニーズスポーツカーの代名詞になっている車種だ。

対象車種は、3代目R32型(1989年から1994年)、4代目R33型(1995年から1998年)と5代目R34型(1999年から2002年)。これらモデルも、その高性能ぶりが当時大きな人気を博し、やはり国内外にファンが多い。再販されているのは、各モデルの外装パーツやホース/チューブなど、アフターパーツではフォローできない部品類が多い。特に、発売から30年以上経つR32型では、ウェザーストリップやバンパーレインフォースといった、走行や車検に不可欠な部品など、100点以上のパーツがラインナップされている。

R32型GT-Rのパーツ再供給からはじまり、現在ではR33型やR34型などに拡大している(写真:日産自動車)

 

ホンダは軽スポーツというジャンルを作った「ビート」

ホンダでは、1991年に発売されたオープン2シーターの軽自動車「ビート」のパーツを復刻し、再供給を行っている。ビートは、量産車として当時世界初であるミッドシップのフルオープンボディを採用したモデルだ(ミッドシップとは、エンジンを運転席後部に搭載するスポーツカーに多いレイアウトのこと)。エンジンは最高出力64psを発揮する656cc・水冷直列3気筒で、その軽快な走りが人気となり、1996年の生産終了まで多くのスポーツカー愛好家に支持を受けた。

再供給しているパーツは、エンジン関連はもちろん、シャーシやトランスミッション、ボディ関連、電装部品など多岐に渡り、総計109点にも及ぶ(2021年1月13日現在)。販売は、全国のホンダディーラーのうち、協力店となっている12店舗で行っている。

ちなみに、ホンダでは、2輪車でも過去の名車たちのパーツを再生産し、販売している。対象車種は、1960年代後半から1970年代の大排気量スポーツバイク・ブームを牽引した「ドリームCB750フォア」や「CB750F」、レーシングマシンを模したレプリカモデルとして1980年代後半から1990年代前半に大ヒットした「NSR250R」や「VFR750R(RC30)」だ。

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