マツダ「RX-7」パーツ復刻、今は旧車がアツい! 絶版車回帰、メーカーが考えるブランド再建

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特に3代目(FD型)は、ハリウッドのカーアクション映画「ワイルドスピード」に登場したこともあり、日本だけでなく、欧米などでも多くの若者やスポーツカー好きにとって憬れの1台だった。

今回、再供給されるRX-7のパーツは、従来から継続して供給されているものに加え、マツダが新たに復刻した2代目FC型用30点、3代目FD型用61点だ。エンジン関連やトランスミッション、ブレーキ関連から灯火類など、多岐に渡るパーツが供給され、2021年2月までにマツダグループの販売店および部品販売会社を通じて販売が開始される。

RX-7と同様に初代ロードスターのパーツ再供給&レストアサービスも実施されている(写真:マツダ)

マツダでは、RX-7のほかにも、前述のとおり、現在でも後継モデル(4代目ND型)を販売する「ロードスター」のうち、1989年に発売した初代NA型についてもパーツの再供給を行っている。

このモデルは、発売翌年1990年の世界販売台数が9万台以上、1998年には累計生産台数が53万台を超え、2シーターオープンスポーツカー単一車種におけるギネス記録にも認定されている名車中の名車だ。初代ロードスターに関しては、さらにマツダ広島本社が車両を預かり、レストアを手掛けるサービスも実施している。

トヨタ、日産、ホンダも同様に旧車パーツ再販

マツダ以外の自動車メーカーでは、まずトヨタが1967年に発売した「2000GT」をはじめ、「スープラ」の3代目A70型(1986年~1993年)と4代目A80型(1993年~2002年)の復刻パーツの販売を行っている。

TOYOTA GAZOO Racingでは、「GRヘリテージパーツプロジェクト」として、トヨタ2000GTの補給部品を復刻し、国内、海外向けに再販売している(写真:トヨタ自動車)

これら3モデルは、マツダのRX-7と同じく、海外にもファンが多いスポーツモデルで、特に2000GTは世界中の愛好家などが所有する、いわばヘリテージカーだ。最高速度220km/hを誇り、それまで性能面で先行していた欧米製スポーツカーに匹敵するポテンシャルを国産車で実現。また、映画007シリーズ『007は二度死ぬ』のボンドカーに採用されたこともあり、世界にトヨタの名前を一躍知らしめた。

また、スープラも国内外のモータースポーツで活躍したほか、特に4代目(JZA80型)は前述の映画『ワイルドスピード』に登場したことで、RX-7と同様に一般にも広く車名が知れ渡ったモデルだ。これら車両の復刻パーツは、2019年にスープラ用、2020年には2000GT用の販売を開始している。いずれも、販売元はトヨタのレースやチューニングパーツ部門であるトヨタGAZOOレーシングだ。

2000GTと同様にA70スープラおよびA80スープラの補修部品も復刻し、国内、海外(北米、欧州など)向けに再販売している(写真:トヨタ自動車)
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