しきたりに頼らずに、生前に自ら意思表示を

『葬式は、要らない』を書いた島田裕巳氏に聞く


 戦後の新しい宗教でも、先祖大切を強調するところは多い。創価学会を例外として。無宗教といわれている日本人の信仰の根底に先祖崇拝があって、先祖を敬い供養し、お墓参りをする。それに以前は法事・法要を欠かさない世界で生きてきた。

それは家あってのことで、これだけサラリーマン化が進むと、家の重要性は希薄になる。サラリーマンは家業ではなく、家の意味はなくなる。

なおかつ核家族化が進行し、その家の人数も減っている。仏壇も神棚もない家が都会では増えている。そういう現実の中で、今までの習俗習慣というのはうまく機能しない。

--地域性はありませんか。

この前、「散骨」の是非を話題にしたラジオに出た。そのときリスナーの方が電話をかけてきて、改めて地域でずいぶん違うことがわかった。たとえば、名古屋および近辺は冠婚葬祭が盛んだけに、散骨なんてまったくノー。浄土真宗が強いところでも特有な地域性を感じた。

変化の大きい東京と、大阪、九州でも違いがあり、確かに全国同一の傾向とはいえない。葬儀の費用においても地域によってばらつきがあるし、それは供養の地域性を反映している。

むしろ根強いところはそう簡単には変わらない。名古屋圏の人は地元定着率が高いといわれ、それだけ冠婚葬祭が地域のネットワーク、人間関係を維持していくうえで必要ということになるのかもしれない。

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