母親と息子の会話が「心根の優しい男」を作る訳 質問攻めは「別に」「普通」しか言わない子にする
そのような会話を続けていくと、子どものほうからも、学校であったことを話してくれるようになります。なので、私は、こういう何でもない話を、“話の呼び水”と呼んでいます。
心の機微を、さりげなく言葉にする
子どもが学校の話をしてくれない、などと悩むママも多いのですが、「学校、どう?」「友達は、どうなの?」とか質問しても、「別に」とか「普通」と帰ってくるのがおち。こっちの話をすることで、相手の話を自噴させることが、案外近道なんです。
それに語彙も増えますよね。「タクシーの運転手さんに、こんなこと言われちゃってさぁ、ちょっと理不尽じゃない?」なんて、小学生の息子に言ったら、「理不尽って何?」と聞かれたり。意味を説明したら「あ〜、それなら、おいらも学校でこんなことがあってさぁ」となったり。
心の機微を、さりげなく言葉にすること。子どもの話を引き出したり、語彙が増えたり、「思いやり」を持てるようになったり。一石三鳥ですね。
ちなみに、「あいつ、いい顔してるけど、陰ではこうなのよ」のような、人間不信を植え付ける話題は、お勧めできません。
その子が、無邪気に生きていくことができなくなるから。ひねくれたり、拗ねたり、恨んだり……。そういう感情からは、できるだけ、遠ざけておいてあげたい気がします。人の心の裏を読み始めたら、キリがないから。
(取材・文/宮原まりこ)
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