母親と息子の会話が「心根の優しい男」を作る訳 質問攻めは「別に」「普通」しか言わない子にする

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そのような会話を続けていくと、子どものほうからも、学校であったことを話してくれるようになります。なので、私は、こういう何でもない話を、“話の呼び水”と呼んでいます。

心の機微を、さりげなく言葉にする

子どもが学校の話をしてくれない、などと悩むママも多いのですが、「学校、どう?」「友達は、どうなの?」とか質問しても、「別に」とか「普通」と帰ってくるのがおち。こっちの話をすることで、相手の話を自噴させることが、案外近道なんです。

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それに語彙も増えますよね。「タクシーの運転手さんに、こんなこと言われちゃってさぁ、ちょっと理不尽じゃない?」なんて、小学生の息子に言ったら、「理不尽って何?」と聞かれたり。意味を説明したら「あ〜、それなら、おいらも学校でこんなことがあってさぁ」となったり。

心の機微を、さりげなく言葉にすること。子どもの話を引き出したり、語彙が増えたり、「思いやり」を持てるようになったり。一石三鳥ですね。

ちなみに、「あいつ、いい顔してるけど、陰ではこうなのよ」のような、人間不信を植え付ける話題は、お勧めできません。

その子が、無邪気に生きていくことができなくなるから。ひねくれたり、拗ねたり、恨んだり……。そういう感情からは、できるだけ、遠ざけておいてあげたい気がします。人の心の裏を読み始めたら、キリがないから。

(取材・文/宮原まりこ)

黒川伊保子(くろかわ いほこ)/㈱感性リサーチ代表取締役社長。1983年奈良女子大学理学部物理学科卒業。コンピューターメーカーに就職し、人工知能エンジニアを経て、2003年現職。「男女の脳」のとっさの使い方の違いを発見、その研究結果を元にした『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』がベストセラーに。他著書多数。
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仕事をする女。そして母。ふたつの顔を持つ女性のためのファッション誌です。

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