「熱中症予防ゼリー」が画期的だと言えるワケ 機械工具商社と駄菓子メーカーが「コラボ」

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「実はそこがいちばん苦労しました。ゼリーは水分が多ければ多いほど瑞々しくておいしく感じるんです。おいしさはそのままに、ギリギリの水分量にしてありますから開封しても水分が出ることはありません。それでも70%は水分ですから、塩分の吸収も早く、年配の方でも食べやすいと思います」(安部さん)

すべてが現場目線で作られているのである。商品名も工場などの現場で仕事をしている人たちを熱中症から守るということから、『現場の相棒 塩ビタミンゼリー』と名付けられた。

めざすのは、多種多様な「現場」の相棒

価格は駄菓子にも使うボトルに1kg入りで2500円(税別)。ボトルには約100本入っているので、1本あたり25円。まさに駄菓子の値段だ。ノダキが総販売元となり、従来の取扱商品である機械工具と同様に「現場」のプロツールとして販売している。

『現場の相棒 塩ビタミンゼリー』。「ビタミンたっぷり」というフレーズは、食品表示基準を満たしているからこそ表記できる(写真:ノダキ)

「価格を維持するため、今のところはスーパーやドラッグストアでの販売は考えていませんが、AmazonやYahoo!ショッピングでも購入できます。実は『現場の相棒』を製造・販売するにあたって、SDGsに基づいて取り組もうと思いました」(野田さん)

まず、『現場の相棒』そのもののコンセプトがSDGsの17の目標の3番目、「すべての人に健康と福祉を」と13番目の「気候変動に具体的な対策を」に基づいている。さらには、5番目の「ジェンダー平等を実現しよう」も、商品の開発チームのリーダーに女性社員を起用したほか、パッケージには女性のイラストも入っている。

注目すべきは11番目の「住み続けられるまちづくりを」という目標に挑むノダキと共親製菓の姿勢だ。利益の中から、地域の小中学校や学童、スポーツ団体に『現場の相棒』を寄贈する活動を行っているのだ。

名古屋市西区役所にて、梅田淳西区長(写真右端)に『現場の相棒 塩ビタミンゼリー』を寄贈(写真:ノダキ)

「とくに子どもたちは大人から『マスクをしなさい』と言われれば、ずっとしています。熱中症に罹ってからでは遅いんです。熱中症を予防するためにまずは地元からと思い、名古屋市西区役所を通じて区内の児童クラブ(学童)に寄贈しました」

また、野田さんは、友人であるフェンシングの選手から、新型コロナの影響で、窓を開け放って練習していることを耳にした。全身を防具で覆っているうえに冷房の利きも悪くなるので熱中症のリスクも高いと思い、愛知県フェンシング協会にも寄贈したという。

「将来は、パッケージの『現場』という文字を社名などに変えて、ノベルティー商品として販売することも検討しています。夢はテレビ朝日の刑事ドラマ『相棒』の相棒を作ることです(笑)」(野田さん)

「現場」とひと口に言っても、多種多様。過酷な現場では手放せない、まさに「相棒」となるだろう。

永谷 正樹 フードライター、フォトグラファー

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ながや まさき / Masaki Nagaya

名古屋を拠点に活動するフードライター兼フォトグラファー。

地元目線による名古屋の食文化を全国発信することをライフワークとして、グルメ情報誌や月刊誌、週刊誌などに記事と写真を提供。

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