一般人は仰天?時刻表マニア「乗りたい珍列車」 誰もが知ってる観光列車とはレベルが違う
12時19分発の電車は、松本発12時32分の普通小淵沢行と12時39分発の普通飯田行に、16時17分発の電車は、松本発16時34分の普通飯田行と16時41分発の普通大月行に追いつかれる。この「同じ普通に追いつかれる」という感覚がたまらない。
同じく後続の電車に追いつかれるパターンで面白いのが、神奈川県の国府津を19時17分に出発する湘南新宿ラインの快速前橋行だ。
土休日に運転される前橋行は、横浜、渋谷、新宿、赤羽、大宮、熊谷、高崎を通り23時06分に終点の前橋に到着する。電車のダイヤを見ると、高崎で21分も停車していることがわかる。そしてこの停車時間の間に高崎止まりの上野東京ラインの普通電車に追いつかれていることがわかる。この追いつく電車の始発駅は静岡県の伊東で、前橋行の電車と同じく国府津を通る。
時刻表を紐解くと追いつく電車が国府津を出る時間は19時45分。28分後に出る普通電車に快速電車が追いつかれるという珍しいパターンだ(といっても、湘南新宿ラインの快速と上野東京ラインの普通では停車する駅の数は大きく変わらないが)。夜の高崎駅で28分後に出発した電車に追いつかれる屈辱を味わってみたい。
西武にもある「乗りたい列車」
JRではないが、西武鉄道の時刻表でも面白いダイヤを見つけた。平日、菊名を7時38分に出る東横線内各停、副都心線内各停、西武線内快速の所沢行は、渋谷で後からやってきた元町・中華街発の小手指行に追い越される。この小手指行は東横線内急行、副都心線内通勤急行で所沢行との差をどんどん広げていく。
だが、西武線内は各停となり、所沢行きとの立場が逆転。西武線の石神井公園で所沢行に追い越されてしまうのだ。渋谷で一度追い越した電車に石神井公園で追い越される。時刻表ファンなら、見つけた瞬間に思わず身震いしてしまうようなダイヤの電車。騒動が落ち着いたら乗り比べてみたい。
続いては大回りをする列車。
広島を早朝5時43分に出発する普通列車の府中行は、山の中を行く芸備線を走り、三次の先の塩町から福塩線に入り、府中へと向かう。広島から山陽本線で福山に出て、福塩線で府中へ向かえば3時間弱、福山まで新幹線を使えば1時間20分程度で府中まで行くことができるが、この列車は4時間ほどかけて府中へと向かう。平日は途中の三次まで備後庄原行を併結しているというのも味わいがある。
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