プレサンスに試される巨大個人商店からの脱却

関西の猛者が関東エリアの覇者の軍門に

これまで関西エリアで右肩上がりの成長を続けてきたプレサンスコーポレーション(記者撮影)

戸建て大手のオープンハウスは4月6日、投資用マンションデベロッパーであるプレサンスコーポレーション(本社・大阪市)と資本業務提携し、持ち分法適用会社とすることを発表した。プレサンスの創業者の前社長と資産管理会社から、発行済み株式総数の31.6%を取得し、筆頭株主となる。

提携の理由について、オープンハウスは「事業面における補完関係を構築することで、事業シナジーを実現させる」としている。オープンハウスは首都圏での戸建て分譲と仲介が柱で、分譲マンションは育成途上。関西では一棟ものの収益物件をわずかに取り扱うだけだった。

一方、プレサンスは関西でのワンルームマンション市場でシェアを握り、実需向けのファミリーマンションでも供給戸数を伸ばしているものの、首都圏の分譲実績は少ない。「首都圏に進出したが、同業他社との競争に苦戦していた」(首都圏地盤のマンションデベロッパー)と言われる。互いに空白地帯であった営業エリアと取り扱い物件を補完し、用地情報を交換し合うといった効果を期待する。

関西市場では圧倒的な存在感

今回のタッグは伸び盛りな不動産会社同士の戦略的提携に見えるが、実際はオープンハウスによるプレサンス救済の色が濃い。

プレサンスの創業は1997年。大手マンションデベロッパーの大京出身の山岸忍氏が立ち上げた投資用マンション販売会社の日経プレステージが前身だ。

大京仕込みの営業力を武器に破竹の勢いで業績を伸ばし、2007年に東証2部に株式を上場。2013年には東証1部への指定替えを果たした。2019年3月期の業績は売上高1605億円、営業利益271億円と準大手デベロッパーにも肩を並べる。

首都圏ではあまり馴染みのないプレサンスだが、関西では絶大な影響力を誇る。不動産経済研究所によれば、近畿圏での2019年のマンション供給戸数は3825戸と、2位に1.5倍以上の差をつけて10年連続で首位に立った。東海・中京圏でも8年連続で首位に君臨し、同業他社からは「名古屋のワンルームマンション市場はプレサンスが開拓した」とも評される。

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