健康不安社会を生きる 飯島裕一編著
健康をめぐり過熱した社会現象が起きている。体にいいとされる特定の食品や水、サプリメントの強迫的な摂取、奇をてらったような食事法、健康を害するのではと思える痩身法など、なるべく早く結果の出る安易な「健康法」を、おカネで買い求める。
さらに、弱者への医療・福祉の切り捨て、個人に対する健康の義務化(健康増進法)、論議があるメタボリック症候群に着目した特定健診の導入、行き過ぎた医療費削減など、一連の社会政策が「健康であらねば」という強迫的な意識を助長し、健康不安に大きな影を落としている。
11人の識者との対話を通じて行き過ぎた健康ブームの背景を探り、健康観を見つめ直す「よすが」を提供する。
岩波新書 735円
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