経営破綻も起こりうるサイバー攻撃の怖い実態 顧客から集団訴訟相次ぎ、破産法適用を申請
しかし、この女性の顔写真はAIで合成されたものだった。マサチューセッツ工科大学の科学技術誌「MITテクノロジーレビュー」は、写真の逆検索での人物特定を避けるためだったのではないかと考えている。ジョーンズのプロフィールを誰が作ったのかは、わかっていない。
今後取るべき対策
残念ながら、政府を後ろ盾にした高度な能力を持ったサイバー攻撃者たちは複数の国にいる。米国政府は、イラン、中国、北朝鮮、ロシアなど30カ国がサイバー攻撃能力を持っていると見ている。
まず組織にとって必要なのは、経営層を含めた社員のサイバーセキュリティ意識の向上である。ソーシャルメディアで友達になってからメールでウイルスを送りつけて、機密情報を盗もうとしているスパイが跋扈しているという事実を知り、実際に会ったことのない他人からの友達申請には慎重になることだ。
巧妙なサイバー攻撃が増えている今、100%完璧な防御で侵入を防ぐことは難しい。それでも被害の最小化を目指し、リスクの見える化と守るべきものの優先順位を付け、サイバー攻撃への対応計画を立てなければならない。
また、「御社はサイバー攻撃を受けているのではないか」との一報は、サイバーセキュリティの研究者や企業など第三者からもたらされることも多々ある。迅速な社内の情報共有と被害の最小化のためにも、そうした外部からの連絡窓口を決め、社内の伝達体制を整えておくべきだろう。
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